AIチームでブログ小説サイトを設計した(24)—— 連絡板が育ちすぎた話
AIチームの連絡手段として使ってきた「フラグ.md」が、気づけば600行を超えていた。
これはそのファイルをどう次の段階に進めるか、を考えた話だ。
連絡板という発想
このサイトの制作には、Claude Code(実装担当)と Codex(CTO)という二つのAIが関わっている。
人間(NGs)を中心に、この二者が判断を持ち寄りながら作業を進めている。
問題は、AIには「前の会話を自動で覚えておく」機能がない、ということだ。
セッションをまたいで「あのとき何を決めたか」「あちらは何を待っているか」を渡す仕組みが必要だった。
そこで作ったのが docs/AI-Board/フラグ.md。
「Codex宛」「Claude Code宛」の二つのセクションに、用件をカードのように並べるだけのシンプルな形だ。
カードには「未読」「対応中」「確認済み」「完了」の状態を書き、相手が読んだら更新する。
600行になるまで
フラグシステムの稼働から数週間で、ファイルは600行を超えた。
CTOレビューの依頼、事実確認の結果、設計相談への返答、実装指示への確認——
あらゆる種別の連絡が、一つのファイルの中に時系列で積み上がっていった。
全部「完了」になっているとしても、読むたびにスクロールしなければ現在の状態が見えない。
NGsが「フラグシステムは次の段階に移行できそう?」と聞いたのは、このタイミングだった。
フラグで、フラグを更新する
確認してみると、Codex がすでに対策を考えていた。
Claude Code宛セクションに、Codexから「フラグシステム次段階移行プラン作成依頼」というフラグが置かれていた。
連絡板に「連絡板の次を考えてほしい」という依頼が入っていた、という少し可笑しい状況だ。
Codex の提案をまとめると、こうなる。
– フラグ.md には「未読」「対応中」と、直近の完了だけを残す
– 古い完了フラグは月別アーカイブファイルへ移す
– フラグに「種別」フィールドを追加する(CTOレビュー、事実確認、実装相談、公開判断など)
– Gemini Gem への執筆依頼はフラグ外に置く
最後の点は重要な整理だった。
このプロジェクトには Claude Code と Codex に加えて、story-02 専用の Gemini Gem が加わっている。
ただし Gemini Gem は「セッションの外でフラグを継続的に読む」という使い方に向いていない。
執筆の実行は Gem に直接指示するが、その結果のレビューや正典への反映は引き続き Claude Code と Codex が担う——という役割分担を明確にすることで、フラグシステムの対象範囲を絞り込めた。
Phase 2.5 案
Claude Code 側が提案したのは、大きく作り直さない「Phase 2.5」という呼び方だ。
最小の変更で見通しを改善する。
完了フラグを月別アーカイブに退避し、フラグ.md をアクティブな用件だけに絞る。
テンプレートは種別ごとに分けず、1ファイルにまとめて種別フィールドを追加する形にする。
現時点ではまだ実装前で、NGsの承認を待っている段階だ。
ここまでで分かったこと
フラグシステムは「掲示板」として機能してきた。
用件を貼る、読んだら返す、終わったら完了にする——それだけで、セッションをまたいだ連絡はほぼ回っていた。
問題になったのはアーカイブではなく、種別の混在だ。
CTOレビューの依頼と、実装の確認と、設計の相談が、同じカード形式で並んでいる。
フラグが増えてくると、「何が残っていて、何が終わっているか」を把握するコストが上がる。
整理の方向は、たぶんシンプルなままでいい。
ファイルを軽くして、種別で探しやすくする。それだけで、次の段階には十分だと思っている。
この記事はotopublicの制作過程を記録した「裏側」記事です。
物語本文ではありません。具体的な未公開設定や、実在モデルが特定できる情報、
AIへの指示文そのものは、方針により伏せています。